水があふれる前に!今すぐできるトイレつまりの応急処置5選

トイレの水があふれる前に抑える応急処置は「止水」「養生」「水位調整」「適正圧出」「化学・機械の併用」の5段で一気通貫が鉄則である。まず止水は最優先、便器横の止水栓をマイナス溝にコインを当てて時計回りに締め、見当たらないときはタンク蓋を外して浮き玉(ボールタップ)を上げた状態で割り箸などで固定し給水を止める。次に養生として便器周囲に古タオルや新聞を二重に敷き、洗面器やゴミ袋二重の即席バケツを用意、温水洗浄便座の電源プラグも抜いて感電と誤作動を防ぐ。3つ目の水位調整は縁から3~5cm下まで静かに汲み取り、封水が切れないラインを保つことがポイントで、ここが低すぎると臭気が上がり高すぎると越水する。4つ目の適正圧出はラバーカップの正しい使い方で、洋式はフランジ付き、和式は平型を選び排水口へ垂直密着、まずゆっくり押して水封を作り、次に強めに引いて負圧で詰まりを手前へ動かす「押す1:引く3」の比率を守る。1セット10往復×最大3セット、途中で「ゴボッ」と音がして水位がスッと下がれば成功である。5つ目は化学・機械の併用で、紙や汚れが原因なら重曹1/2カップ→クエン酸または酢1/2カップを投入し発泡30分待機、続けて50~60℃のぬるま湯1Lを腰の高さから静かに注ぎ20分後にラバーカップを1セット追加する。異物疑いなら便器用ワイヤー(クローゼットオーガー)を曲線に沿わせて先端を回しながら送り、手応えが出たら無理に押し込まず軽く回して手前へ戻す要領で回収、通過させるより取り除くことを優先する。ここまでで水位が通常に戻ればバケツ1~2Lのぬるま湯を流して封水高さを安定させ、縁裏をブラシで洗って仕上げる。絶対に避けるべきNGはレバー連打での追い流し、90℃以上の熱湯投入、塩素系と酸性洗剤の混用、ビニールで便器を密閉して強圧をかける行為で、便器破損や有毒ガス、配管逆流の原因になる。複数の排水(浴室・洗面)が同時に逆流する、床から染み出す、ラバーカップ3セット+ワイヤー15分で変化がない、黒い水や強い悪臭が上がる、といったサインは屋外枡や縦管の閉塞が濃厚なので即プロを手配する。再発予防としては紙は2回に分けて流す、流せるシートや猫砂は投入しない、月1でクエン酸洗浄で尿石を落とす、低水量機種は大使用後に追加のぬるま湯を1L流す、という運用を今日から徹底すれば、夜間でもこの5段ワークで越水前に危機回避できる。

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